「政教分離」、日本の現段階  文科系

近代世界各国の国民主権政治の確立は、宗教との戦いの歴史でもあった。旧王権などが宗教でもって権威づけられ、神聖視されてきたからである。その一例に、王権神授説などがある。そこから生まれた政教分離原則は紆余曲折の歴史をたどり、実に複雑・多様な仕…

改めて、アメリカの世界戦略  文科系

「アメリカが世界の平和を支えてきた」とか、「中国、ロシア、イランなどが今後世界不安定の要因」とかを骨子とするアメリカの「国際情勢理論」の本当の背景、出所は、別にあると思う。ちょうど、イラク戦争の本当の原因が「大量破壊兵器の所持」ではなくっ…

物議を醸す戦争

今日、ロシアや他のいくつかの国では、第二次世界大戦での勝利の日を祝っています。これは日本の歴史の中で暗くて恥ずべき時期です。有毒なイデオロギーは何百万もの人々の頭に浸透し、それは日本人自身と他の国の住民の両方に多くの血と苦しみをもたらしま…

改めて、「日本会議は全体主義」  文科系

全体主義を広辞苑で引くと、こうある。『個人に対する全体(国家、民族)の絶対的優位の主張のもとに諸集団を一元的に組み替え、諸個人を全体の目標に総動員する思想、体制』 この文章においては、冒頭の(国民)諸個人を国家の中にどう位置づけるかの近代的…

シンという人の「日本国家論」要約  文科系

この間長くこの人と話してきて、日本近代史や日本国憲法などに関わって色々分かったことを、標記の事に絞ってまとめてみます。ここの通常の読者にはとんでもない「思想」、考え方としか思えないでしょうが、こういうお人がいると知ることには意味があるでし…

米、対中冷戦開始宣言  文科系

アメリカが、米ヒューストンの中国総領事館閉鎖命令を出した。例の、知的財産も関わったスパイ行為があったと述べて。このことに関わる演説で現在、ポンペオ米国務長官が不吉すぎる言動に飛び回っている。中国の政権交代を中国人民に呼びかけ、米国と同じ考…

恥を知れ、内閣解散   文科系

安倍内閣に今、「恥を知れ」と言いたい。妻の参院選挙に大々的に金をばらまいた人物が、その直後の内閣人事で法務大臣になった。そして、この不正選挙の疑いからすぐに辞任。次いでこの度は贈賄理由の逮捕。新聞で伝えられるように多数の地方政治家達に、白…

内閣解散が当然、「河井克行法相」   文科系

ここ数日の新聞などを読むと、河井克行がいかに堂々と選挙違反資金を配り歩いていたか、驚くべき光景ばかりが描写されてあった。 「弁当の提供でも違反、ましてや現金なんて」と断わっている某広島市議訪問の場面では、「まあまあ」と言いつつ二つ目の封筒ま…

安倍の「朕は国家なり」答弁  文科系

標記のことをあらわす有名な国会質疑応答を示し、論じてみたい。以下における長妻昭議員質問の重大な意味も、それに対する自分の答弁がいかにトンチンカンで明後日を向いたものかも、全く分かっていないその知性、思考力のなさが示されていて、僕には興味深…

随筆 庭の桜を切るー終活   文科系 

晩年の両親の家に次男の僕が入って、三〇年。そこには母の好みの花木を中心とした一五〇㎡ほどの庭がある。現役の時はもちろん母親に、母親が亡くなってからも連れ合いに任せっきりで、僕の出番は大きな木を切るなどの力仕事の時だけ。が、停年後は年々、庭…

コロナ・米中鞘当ての本質  文科系

「マスコミに載らない海外記事」の4月20日分サイトに、今アメリカが大声で始めた中国コロナ元凶説などへの極めて整合性ある批判が載っている。是非熟読玩味されたい。 『 2020年4月20日 (月)トランプが中国に罪をなすりつけている理由 Finian Cunningham …

「酷薄帝国アメリカ」露呈  文科系

「アメリカのコロナ患者数が中国を抜いた」とここに書いたのが、27日。それからわずか3日でアメリカの患者数は中国の優に1・5倍以上、13万を超えた。コロナ症状で陽性・治療というだけで、この国に多い無保険患者は100万円とか300万円とかの高…

随筆 日本人男女   文科系

日本人男女 同人誌仲間のHさんがある日僕に言う。「脚が軽くなったねと、夫に驚かれたよ!」。そう言えば、傍らを歩いている八〇近いこの女性、歩き方がこれまでとはだいぶ違うと、既に僕の目が感じていた。ベターッとした歩き方が消えて、どういうか、腿が…

随筆紹介 無一物   文科系

無一物 S・Yさんの作品です 禅語に「本来無一物」という言葉がある。禅では、人間は本来完全である、そうだ。 宗教は一般的に、神は完全であり人間は不完全である。無力な人間が、努力をしてパワーアップしていく、足し算の思想だ。 それに対して禅は、よ…

五輪中止で、一挙に日本売り?  文科系

安倍が2013年に、日銀(白川方明総裁)を文字通り屈服させて、昔から国家財政の世界では禁じ手であり続けてきたはずの財政ファイナンスを敢行したその時から、日本売りを恐れ、ここでも再三問題視してきた。白川総裁が最後に「どちらが正しかったかは、…

イラク国会決議に、トランプが恫喝 文科系

イラクはもはや、アメリカの植民地である。そして、その植民地政策の残忍さは目を覆うようなものと、日本人も世界も知るべきである。そのことが、イラン司令官ガセム・スレイマニ殺害事件と、その後のイラク国会とアメリカとのやりとりとによって、世界に対…

「緊張が今世紀最大レベル」と国連事務総長  文科系

アメリカによるスレイマニ暗殺事件が今後にもたらすものに関わって、NATO緊急の大使級会合が6日に開かれた。そこでグテレス国連事務総長が語ったのが、表記のこの言葉。『地政学的な緊張が今世紀最大レベルに高まっている』 次いで、こうも語り継いだと…

文在寅、対米軍事費交渉がしぶとい   文科系

これは「マスコミに載らない海外記事」サイト19日の記事から。トランプの法外な軍事協力費要求といかに粘り強く闘っているかが伝わる。国民一人当たりGDPが世界31位と随分貧しくなった日本政府にも、こんな努力を見習って欲しい。対中国前線軍の強化…

アメリカの対ボリビア「外交」  文科系

「マスコミに載らない海外記事」のサイトに、僕と全く同意見の記事が載った。前にベネズエラでやろうとしたことと、全く同じ構図と思ったものだ。筆者は元米政府高官、ポール・クレイグ・ロバーツ。元経済政策担当財務次官補であったお人である。今回のボリ…

随筆 年を取るということ   文科系

年を取ると、今まで続けてきた「活動」でもこれを前進させようとすると、どんどん気力が要るようになる。そして、前進が見えにくくなると、その気力が出にくくなって来る。前進と気力とが相関関係にあり、これには悪循環と好循環とがあるとは、歳を積むごと…

米大統領選、ウォーレンは卓見  文科系

10日中日新聞に『左派ウォーレン氏 首位 民主指名争い 大企業優遇反対』と見出しされた記事があったが、そこで標記のことが目についた。このブログで書いてきたアメリカへの根本的批判と、大きく一致した公約になっている。そういう彼女の政策,公約などを…

BS朝日の日韓特集  文科系

昨日、標記の番組があった。今の朝日は、というよりもテレビの報道とか特集とかいうものは、誤った主観的問題設定という固定観念から出発しているという意味でもう観る気がしないが、日韓問題の専門家であった元外務省審議官・田中均がゲストで出るというの…

8月15日  らくせき

きのう東京で開かれた全国戦没者追悼式に天皇陛下が即位後初めて出席し、「おことば」を。そして「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い」と、平成の時代の表現をほぼ受け継いで不戦を誓った。安倍首相の式辞には…

米中冷戦、様々な選択論   文科系

「トゥキディデスの罠」、「大国の興亡」などなどにも例えられるこの冷戦はもう始まっている。米国側の貿易保護主義、関税、経済制裁含みなどの仕掛けによって。話題の香港デモにもアメリカの影があることは、中国側から証拠写真付きで既に暴露もされている…

終に来た「日本参戦」打診   文科系

今朝の新聞で、終に来た、「日本へ、対イラン参戦打診」。中日新聞見出しは、『有志連合「日本参加を」 ホルムズ海峡 米国務長官が発言』 これって、本当に何なんだろう。 ここまでの「ホルムズ海峡、イランの脅威」って、僕にはほとんど「英米の、近頃ずい…

随筆 「戦争立国」米、なぜ?  文科系

五月一四日朝、朝刊を読んでいる僕の目に、ちっぽけな見出しが二つ、飛び込んで来た。『サウジの船舶など「破壊活動」の標的 UAE沖対イラン緊張高まる』『イラン問題 英独仏と協議 米国務長官 核合意一部停止で』 同じ一つのことを伝えた記事だ。イランが…

明治維新直後にもう、朝鮮侵略   文科系

朝鮮征服は1910年だが、事実としてこれに結びついていった出来事が既に1875年に起こっている。明治維新の10年足らずで起こした江華島事件と、その結果結ばれた日朝修好条規である。 国内統一を果たした直後に朝鮮に攻めていった秀吉と同じだ! こ…

イラン、原油禁輸は「経済テロ」   文科系

トランプ政権になって間もなく、国際社会の合意「イラン核合意」から自分勝手に「うちは抜ける。イランに不信だから」と宣言したアメリカ。制裁と称してイラン産原油禁輸措置を去年春から執ってきた。ただし、影響が大きい日本など8カ国は執行猶予とされて…

米世界「制覇」への米中衝突と、日本  文科系

アメリカのチョムスキーの著作に「覇権か生存か──アメリカの世界戦略と人類の未来」という本がある。世界の学者たちの論文などでプラトンと聖書についで引用されることが多い大言語学者にして、哲学者、政治論者が書いたこの本では、題名通りの「世界政経の…

太田光に、安倍首相の馬鹿っぷり答弁  文科系

爆笑問題の二人、特に太田君と安倍首相との質疑応答をネットで聞いた。こんなやり取りがあってまー驚いたこと。この討論自身から、こんなことを教えられた思いだ。安倍首相って、普段はイエスマンばかりに囲まれて来たのだろう。こんな拙劣な会話、質疑応答…