米、対中冷戦開始宣言  文科系

アメリカが、米ヒューストンの中国総領事館閉鎖命令を出した。例の、知的財産も関わったスパイ行為があったと述べて。このことに関わる演説で現在、ポンペオ米国務長官が不吉すぎる言動に飛び回っている。中国の政権交代を中国人民に呼びかけ、米国と同じ考えをもっている国々が中国共産党に共同の圧力を加えるべきで、それを米国が主導するとまで訴え始めたのである。それも、アメリカ従来の中国関与政策は手ぬるすぎて全て失敗であったと宣言した上で。
中国共産党から我々の自由を守ることはこの時代の使命であり、米国はそれを主導する完璧な立場にいる」
 これは、かねて懸念されてきた中国への革命輸出の新たな露骨すぎる呼びかけである。これに合わせるかのように日本国内でもこんな文言が飛び回り始めた。例えば、JBプレスは、こんな論調である。
『コロナ問題の最大の教訓は何か? 日本の対中認識の甘さではないだろうか。国民ばかりではない。政府・自民党も野党も、経済団体も知識人も含めたすべてにおいてである。』

 さて、こんな激しい動きが米大統領選挙を前にして始まったことについて、僕は非常な不安を覚えざるを得ない。トランプ陣営の絶対的不利という選挙情勢の中で一挙に強められた動きとも見えるからである。トランプが消えたら、ポンペオの将来も消えるのだし。この先選挙までにここで一体何かが起こらないものだろうか? 

 米の対中行動激化は、日本にも必ず何事かが要求されてくるもの。そして、日本現政権にはこれに対する主体的判断力があるようには思えないのは、コロナ対策とか米保護主義への対応とかを見ても明らかである。馬鹿な、ただ傍観というだけなら、まだ良いのだが・・・・?