狂気のアメリカ政治  文科系

アメリカ政治にトランプ・ポピュリズムが出現して、世紀末狂気が演じられ始めたと観ています。第1、2次世界大戦前と同じような要素が揃い過ぎているから、とても怖い。
有効需要がない恐慌的世界。
②世界的に、失業者、不安定労働者の大群。および、富の偏在による、凄まじい格差社会
③個人も国も、死にものぐるいの競争。
④そこから、「法律違反すれすれ当たり前人間」たちが増えてきて、「むしろこちらが普通の人間だ」というような世界的な退廃現象。それがまた、政治を汚していくと言う悪循環。それでも日本は、世界一犯罪が少なく、まだ安心できる国なのだが。

 こういう時に世界政治・経済に現れるのがブロック経済。たとえば今日の中日新聞経済欄で、寺島実郎がこんなことを述べています。
 見出しは「(米中貿易戦争は)長期的には中国利する」と。ただし、この記事内容がまた、日本にとっては恐怖です。
「米中が手打ちをして、日欧が取り残される事態もありうるから、要注意だ。つまり、アメリカについていくだけでは地獄もあり得る」と

 恐慌の下の「自由主義」経済世界では必ずブロック経済が現れるというのは、これまた世界史の常識。GDP1位と2位とが手を組み、輸出入を独占しあったら、他の特に先進国は一体どう立ち行くことができるのか? 過去には、こんな世界の中からこそ、日独全体主義国家が世界に押しつけた「八紘一宇」も「アーリア人による人類浄化」も生まれてきたのでした。人間は時に悪魔にもなれるし、事実なるということ。21世紀初めの新しい狂気世界政治はどんな形を取るのでしょう?
 寺島実郎はトランプではなくて、習近平がこの鍵を握ると述べています。