「トランプのノーベル平和賞」

「トランプに、ノーベル平和賞?」は、世界史的な初の南北会談直後に、文大統領がこう応えた事に端を発すると記憶している。「ノーベル平和賞もの?」と記者に問われて、
ノーベル賞トランプ大統領にあげて下さい。私は、朝鮮半島の平和だけで結構です』

 この言葉以来アメリカで「トランプ・ノーベル平和賞運動?」が起こっているようだ。トランプの演説会など陣営の周囲で「ノーベル賞!、ノーベル賞!」の熱狂連呼が起こっていたりする。

 がその後意外にも、この「ノーベル賞への動き?」が完全ストップするような事件が起こり、大々的に報道された。
米朝会談中止」
 これに対して、その後またまた急転直下。トランプ自身の言葉で、こんな報道。
「12日会談は維持される」


 このような重大かつ不可解な二転三転が起こったことに鑑みて、僕はある嬉しい夢を描いている。
南北朝鮮から、核が消えた。朝鮮戦争は、終戦・平和協定締結を経て、とうとう終わった。この快挙に対して、トランプ氏にノーベル平和賞!』

 アメリカの上記二転三転はこうして、アメリカ・エスタブリッシュメントと超俗物大統領トランプとの間で演じられた活劇の、大統領側による寄り切り勝ちと、そんな見方もあり得るのではないか。トランプの、ノーベル賞への説得・演出効果狙いという説もあるようだが、それも含めての「寄り切り勝ち」である。その結果として今後起こることが、朝鮮半島両国から核が消え、「アメリカの栄光」もまた輝き直す、と。こんな結末が待っているとしたら、これが一米大統領の希代の俗物性に端を発して実現したことだったとしても、「嬉しい、大歓迎」には変わりはないのである。僕にとっては、アメリカの世界支配機構がそれだけ緩んでいると証明されたことにもなるのだし。

 この筋書きはまさにブラックジョークでもあるが、こういう動機の不純も、もたらされる世界史的大成果によって「正当化?」されるというわけである。正夢になって欲しい。だからこそ今、トランプのこの利己主義極まる俗物性の強さ、深さにこそ、期待して止まない。 併せて、韓国からも核が撤去されて、未来に渡って検証可能な不可逆的なものとされていくのかどうか。そういう夢に向かって、文大統領が二枚腰の粘り強さを示されることをまた、夢見続けていきたい。こちらの方は、心底そう応援している。